オーディエンスデータ

パーソナライズ とオーディエンスデータにおけるサイト内検索に関する誤解


このコラムも20回目を迎えました。
これからもよろしくお願い致します。

今回はマーケティングトレンドと パーソナライズ について触れてみます。

マーケティングの究極テーマ

マーケティングに関するテクノロジーやソリューションは、O2O、ビッグデータ、オムニチャネル、マーケティングオートメーションなど毎年毎年バズワードが生まれています。

ただこれらはすべて、実は「マーケティングの パーソナライズ を実現する」という究極のテーマについて、切り口やアプローチを変えているに過ぎません。

パーソナライズ

消費者との接点をいかに増やし、そこから得られる情報をいかに活用し、そしてその結果を消費者にどうフィードバックするかという一連のサイクルの精度を上げ、できれば速度も上げ、そしてできればコストは下げたいという点については一貫しています。

当社のソリューションである「ZERO ZONE」も、ハイエンドターゲットということもあり、これまで何度か触れたようにその重視するところは パーソナライズ です。

レコメンドはそもそも パーソナライズ するのが大前提ですが、ECのサイト内検索の結果も パーソナライズ されるべきです。

閲覧履歴や購買履歴によって、ランディングの導線によって、サイトの回遊のしかたによって、カゴにある商品やカゴ落ちした商品、ウィッシュリストの内容によって、地域によって、デモグラによってなどさまざまです。

ただ検索というのは、「検索クエリ」という圧倒的にその場の根拠となるべき強い要素があるため、レコメンドのような「その場での入力が少ない」ものに比べると「同じ検索クエリであれば」それほど人による違いが出ないのも事実です。

このためサイト内検索や商品検索というのは、あまりマーケティングの要素として思い浮かばないのではないかと思います。

ところが、検索クエリというのはそれがすでにかなりの パーソナライズ 要因なのです。

あまりユーザーに依存するという印象がないためか、行動履歴情報として認識されていないような気がします。

行動履歴の中でも購買履歴に並ぶくらい重要です。
閲覧履歴というのは、そこまで信ぴょう性が高くありません。

それよりも「どんな検索をしたか」のほうがはるかにそのユーザーを理解するには役に立ちます。

パーソナライズ とオーディエンスデータ

リスティング広告は検索キーワードに応じて表示される広告ですが、ECサイトの検索結果というのは本来すべてリスティング広告なのです。

「◯◯という検索クエリを入力した」という時点で、それはすでに パーソナライズ なのです。

「◯◯という広告からランディングした」「◯◯という地域に住んでいる」「◯◯という商品を購入した」というのとなんら変わらぬ、その人を的確に表現するオーディエンス情報であるといえます。

そしてしかも、検索クエリというのは「その人のその瞬間」を表すオーディエンス情報です。

オーディエンスデータ

「誰が」だけではなく「いつ」それも「今」を表しています。

これほどマーケティングについて、 パーソナライズ の役に立つ情報はありません。

購買履歴はもちろんかなり有用ですが、「今その時」の パーソナライズ 要因になるとは限りません。

ただもちろん購買履歴というのはそれに対してお金を支払うという重要なアクションの証拠なので、それでも有用であることは間違いありません。

AさんとBさんが同じ検索クエリを入力して同じ結果が表示されるなら、それは パーソナライズ といえるのか?と思うかもしれませんが、ではAさんとBさんが同じ購買履歴を持っているなら同じレコメンドがされるのは パーソナライズ といえないのでしょうか?

もちろんどちらも立派な パーソナライズ です。 サイト内検索クエリに対する検索結果がなんとなく パーソナライズ に思えないのは、単なる印象の問題であってもっといえばただの勘違いです。

「 パーソナライズ というのは完全に同じオーディエンスデータを持つ人であれば完全に同じ結果が出力される」ものなのです。

サイト内検索クエリの優位性

オーディエンスデータというものは本来すべて重要です。
これを全部もしくはなるべくたくさん扱おうというのがビッグデータのアプローチです。

ただしもちろん、オーディエンスデータというのはその重要性には違いがあります。

アクセスしているブラウザの種類よりは購買履歴のほうが重要ですし、ランディングしてきた広告のクリエイティブよりは検索クエリのほうが重要です。

であれば パーソナライズ する根拠としては、本来検索クエリというのはもっと重要視されてもいいような気はするのですが、検索結果がまともでない、たとえば水と検索して化粧水が出てくるような状態で、一所懸命外部検索のリスティング広告の運用ばかり頑張ってもしょうがありません。

先日参加したUSのブランドサミットにおけるウォルマートのセッションで、大変興味深いデータがありました。

購買履歴を使わずに1000のオーディエンスデータを使った場合の パーソナライズ の正解率は70%であるのに対し、購買履歴を使って10のオーディエンスデータを使った場合の パーソナライズ の正解率は90%であったというものです。

–▼参考スライド▼————————————————————————–
Not All Data is Created Equal
http://www.imediaconnection.com/summits/coverage/39154.asp
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これはすなわち、オーディエンスデータにはかなり重要性に差があることの一つの証左に他なりません。

ビッグデータに取り組むのはよいですが、であればその中でも重要な検索クエリをまず購買履歴と同じかせめてその次くらいには重視しないと、それ以外の数百数千のオーディエンスデータを活用してもROIは上がらないとういことです。

パーソナライズ 、そしてその基となるオーディエンスデータ、そしてその中でも鍵をにぎるサイト内検索クエリの活用について、引き続き当社は取り組んでいきたいと思います。

 

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【著者情報】
株式会社ゼロスタート
代表取締役社長 山崎 徳之

【連載紹介】
[Biz/Zine]テクノロジービジネスの幻想とリアル
[ECZine]人工知能×ECことはじめ
[ECのミカタ]ECの役割
[ネットショップ担当者フォーラム]検索とレコメンドで実現するEC時代の接客術
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